トップページ > 教員免許に関するコラム > 通信制大学で教員免許を取得したら採用に不利?
通信制の大学で教員免許を取得した場合、採用されにくいのではないかと心配する人も多いですね。実際はどうなのでしょうか?
通信制大学で教員免許を取得した場合、採用に不利になりやすいのは私立高校への就職です。私立高校は学校経営で収益を上げるために、それぞれの特色を出しています。特に教育サービスの充実と優秀な教員をそろえていることをアピールし、少しでも生徒を増やそうと考えています。このため有名大学出身者などが優遇されるのが一般的です。
大学の通信教育課程は、書類選考だけで入学試験が行われないケースが大半ですから、その人の学力レベルが客観的に計れません。このため学校側が採用を見合わせるケースがあります。
ただし過去に有名大学を卒業したものの、教員課程を取っていなかった人が通信大学で教員免許を取った場合などは、うまくアピールすると優秀な人材として採用される可能性が高くなります。
逆に公立学校は人物本位で選考するケースが多く、出身校や通学か通信かなどにはあまりこだわりません。公立学校の場合はほとんど影響がないと考えましょう。
ただし卒業年に、社会人が通信教育の大学の新卒生として、「教員免許取得見込み」で採用試験を受ける場合は、圧倒的に不利になります。普通の大学生の場合、学業に専念できるのでほぼ確実に教員免許が取得できますが、社会人は本業や家事・育児に忙しいので、その年度に確実に学校を卒業できるという補償がないからです。
せっかく採用しても、教員免許が取れないのでは意味がありませんから、そのようなリスクを冒さないためにも、採用は見合わせるというケースがほとんどです。
通信教育で免許状を取得した社会人が、教員として採用されるためには、成績が優秀であることはもちろんですが、社会人としての経験が豊富であることと、魅力的な人柄であること、教育に熱意を燃やしていることなどをアピールすることが大切です。
教育は人なりという言葉があるように、学校教員に何よりも求められるのは人柄です。なぜなら生徒たちは信頼した人の話はしっかりと聞きますが、信頼できない人の話は受け入れようとしないからです。生徒に迎合する必要はありませんが、誠心誠意をもって教育に邁進したいと願い、情熱をもって生徒たちと接することができる人でなければ良い教育ができません。
採用試験では成績の優秀さに加え、教育者として適切な人柄であるかを何よりも重視します。社会人として魅力的な人柄であること、社会経験を通じてさまざまな学びと成長を得たことをしっかりとアピールしましょう。
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